真言宗智山派吉祥院珍珠山

仏教コラム

わかりやすくQ&A瞑想ってどんな感じ?

Q1密教(みっきょう)の瞑想(めいそう)と禅宗の座禅は違うの?
 欧米では、仏教と言えば、座禅を連想する人も多いようです。その一方で、いま、アメリカではヨーガ(密教瞑想)が盛んに行われています。ドイツの宗教学者のヘルマン・べックは「キリスト教は祈りの宗教、仏教は瞑想の宗教」とそれぞれの特徴を語っています。
 座禅は心を無にしようとします。それに対して、密教の瞑想は、精神を集中して心にひとつのイメージを作り上げます。どんなことをイメージするのか?仏さまのお姿やまん丸のお月さまです。私たちの心は、いつも何もしなくても、自然と色々なことが浮かんできます。だから、無理に心を無にするより、集中して、心が安らげるものをイメージする密教の瞑想のほうが、自然な精神作用と言えるかも知れません。
Q2密教の瞑想でどんな気分になるのかな?
 密教の瞑想のことを「観法(かんぽう)」と言います。この「法」は、仏教の教えのことです。つまり、仏の教えを見る、観察するということです。それは、悟りの世界を体現した仏さまのお姿を観(み)て、仏さまの心と自分の心を同じくする、ひとつにするのです。その観法のうち、月輪観(がちりんかん)は、自分の心が円満になるようにイメージします。この瞑想は、心に満月をイメージして、そのまん丸が、段々大きくなり、最後には宇宙を超(こ)えた無限の世界へと広がります。まるで宇宙を旅行している気分になります。また、阿字観(あじかん)は、大日如来(だいにちにょらい)という仏さまとひとつになることをイメージします。大日如来の円満で慈悲の心に溢(あふ)れた、広大で無辺な心持ちを味わいます。
Q3密教の瞑想をしてみたい!
 菩提寺の吉祥院では、第1・3土曜日午後3時から密教の瞑想の会「満月の会」を行っています。私たちの日常生活に関わる仏教についてやさしく話したり、瞑想するための作法を指導します。例えば、身体をほぐすストレッチ、座る姿勢や深呼吸の仕方、イメージのトレーニングを少しずつ、誰にでもわかりやすく、瞑想の世界へ入るように指導します。
 お香を焚(た)いて、リラックスできる音楽をかけて、皆さんの心を少しずつ癒(いや)していきます。瞑想が終わって、お茶を飲みながら、それぞれのことを語り合う時間もつくれたら良いですね。この機会にぜひ、密教の瞑想を体験しませんか?
お問い合わせは吉祥院(048-252-5949)までどうぞ!

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